「これからお墓参りに行ってくるの」たまたま遊びに寄ってくれた職場の友人がそう言いました。
「え。近くにお墓があるの?」と聞くと、職場からおよそ15分で行ける場所にあるらしいのです。
それならしょっちゅう行ける距離だね、と言うと、なんと毎週行っていると言われました。
彼女が言うには、兄は遠くに暮らしていて、年に一度来るかどうかだけど、お花が枯れてしまうのを目にすると、やっぱり近くの私は足を運ばないとね、お墓が汚れているのを見ると、胸が痛むから、とのことでした。
それを聞いて、私は正直驚きました。
何しろ自分がお墓に行くのが2,3年に一度くらいのことだからです。
しかも、お墓には祖祖父母、祖母、義父も入っているというのに、情けないことです。
彼女の行くお墓には、実父母が入っていて、お墓マンションを彼女たち兄弟で購入したそうです。
そっかぁ、結構まめに行く人がいるんだな、と、反省するところなのだけど、なにせ距離が違います。

うちの家族と長ーいローンで購入したお墓は、自動車で片道3時間かかる距離にあります。
それなので、自分だけで行くというよりは、家族揃ってお盆やお正月、GWなどのほぼイベントに近い「行事」になってしまうのでした。
だから、しめやかにお花を持って階段を上っていく、TVドラマのシーンみたいな感じでは全くなくて、もう結婚して他所で暮らしている娘達夫婦と、幼い孫とで車中わいわい賑やかに向かい、墓園からは目的のお墓のすぐ傍まで車で上がり、同じ墓石が整然と並ぶ中を孫と一緒に走って自分達のお墓を探す、そんなシーンになるのです。

家族と一泊旅行をしながら墓園に訪れることさえあります。その計画には、
「私達が死んだら、こうやって、姉妹で仲良く旅行でもしながら来てね。」という気持ちも込められています。
今はコンピューターでお墓参りができる時代です。
いずれ、わざわざお墓の場所まで行くような光景も寂れた風景になってしまうかもしれません。
そう思うと、姉妹の交流機会の場として「お墓参り」行事を残して行きたい、とも考えるのです。